台風撮影カメラ


軍艦島の撮影では一眼レフカメラを使用することが多かったのですが、台風接近時にはビデオカメラも使用しました。広角レンズの使用を可能にするためと、充分な電源容量を確保する必要から専用の防水ハウジングを自作しました。

ビデオカメラに付属の内臓電池を使用した場合、仕様書に記載された時間一杯まで撮影することは出来ませんでした。仕様は1時間の連続撮影が出来るとなっていても、実際に使用する場面では20分・最大でも30分程度撮影できれば良かった方でした。記録用テープ自体は1時間30分の記録が可能でしたが、テープ一杯に記録するための電池容量が圧倒的に不足していました。

電池容量を可能な限り増やす為に、ジャンクのビデオカメラ用電池を安く仕入れ、ケース内部へ詰め込めるだけ詰め込みました。10本のブースター用電池は内臓電池に並列接続。撮影を含めた使用可能時間10倍を実現しました。

ビデオカメラと電池は、ケース内部で勝手に動かない様に固定。ビデオカメラの作動状況が分かるLEDランプも取り付けました。

組立ての初期状態ですが、電池を固定すると共に、ビデオカメラ固定用の位置決め部材を取り付けています。水中撮影を行う可能性もあったので、1cm厚のガラス板を切ってもらいました。

水中撮影や台風接近下での撮影を可能にする為には、カメラを入れるハウジングを防水構造にする必要がありました。実際にカメラを使用する場合は電源を入れたり切ったり、ズームしたり戻したり、録画のオンオフも出来ないと実用にはなりません。これら問題の解決手段として、磁力で作動するリードスイッチをハウジング内部へ設置。ケースの外に取り付けた磁石で作動させる様にしました。

緑色の基盤は、カメラをコントロールする為の専用基盤で、カメラの動作状況が分かるLED基盤や、リードスイッチに接続しています。

オーリングを使用する加工技術や専用の工作機械を持っていないので、裏蓋は5ミリ厚のアクリル板を使用し、シリコン樹脂で接着密封しています。完成した機材は大雨時や台風撮影時に実力を発揮。テープ1本撮影し終わっても更にテープ追加可能な程に電池容量が残っていました。紹介したビデオカメラは3代目ですが、2代目のものも台風撮影と水中撮影の各シーンにて初期性能を発揮しております。